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2018年、もっと夢中にするメディア「マグ」誕生

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制作発表で明かされた『キャロル&チューズデイ』の誕生のきっかけ ── 1+1が2以上になる瞬間を描く

NEWS

ANIME

2019.02.25 MON

『キャロル&チューズデイ』は、フライングドッグの佐々木社長が4~5年前に、ボンズの南社長にオリジナルの音楽アニメをやりたいと持ちかけたところから始まる。

その後、『スペース☆ダンディ』を終えた渡辺総監督と南社長が次の企画を練る中で、『キャロル&チューズデイ』の原型ができあがったという。その企画を受け取った佐々木社長は「愚直で武骨な内容で、でも華やかで、僕らフライングドッグにもボンズのカラーにも合っていて、いいと思いました」と感じたという。

一方、渡辺総監督は「音楽マニアとしては、ライフワークとしていつか音楽ものをやらなくてはならないと思っていました。でも、好き過ぎて、マニアである自分が納得するものでないと作れない、とハードルはかなり高かったです。今回、企画を練るうちに、“音楽マニアの自分”からもOKが出る内容になり(笑)、ようやく“アニメ監督の自分”も作品を作ることができるようになりました」と、企画の発端を振り返った。

渡辺総監督によると、本作の舞台は未来の火星。その時代、音楽の大半はAIによって制作されており、キャロルとチューズデイは、時代遅れの人力での曲作りでそんな音楽シーンに風穴をあけていく存在となる。2クール作品で、前半の第1部は出会った2人がデビューするまでを、第2部はデビュー後の姿を描くという。

「なぜ女の子2人が主人公なのか」という質問について、渡辺総監督は「孤高の天才アーティストの物語ではなく、ひとりひとりでは思うようなものが作れなかった2人が、協力することで思いもよらなかったものを作れるようになる、という“共同制作”のおもしろさを描く作品だからです」と説明。「アニメも共同制作そのものですが、、そんな自分たちの仕事にも返ってくるような、1+1が2以上になる瞬間を描きたいと思いました」とまとめた。

キャラクター原案に窪之内英策を起用した理由

「さまざまな漫画家、イラストレーターなどの絵を南さんから提案してもらった中から、絵柄だけで『この人なら』と思って選んだのが窪之内さんだった。絵がうまいだけでなく、バックグラウンドが見えるというか、キャラクターが生きている感じがするのでお願いさせていただきました」(渡辺総監督)

「窪之内さんの絵は、普遍的な魅力があるし、海外でも人気が高い。世界に通用するキャラクターだと思った」(南社長)

といった話が出た。加えて質疑応答で、具体的なキャラクター作りの過程について質問が出ると、

「窪之内さんのラフには、こちらが説明した情報に加えて、窪之内さんなりに『これはこういうバックグランドがあるのでは?』と想像したメモがたくさん書かれていました。キャラクターがポーズをとっている絵にも、『このキャラクターはこういう心情の時にこんなポーズをとる』なんて添えてあったりします。そういうメモは、制作していく上でヒントになった部分もあり、そういう意味では窪之内さんとのやりとりで、キャラクターが出来上がっていった部分はある」

と、渡辺総監督が窪之内デザインが作品に与えた影響を説明した。

人類が新たなフロンティア、火星に移り住んでから50年になろうという時代。多くのカルチャーはAI によって作られ、人はそれを享楽する側となった時代。
ひとりの女の子がいた。
首都、アルバシティでタフに生き抜く彼女は、働きながらミュージシャンを目指していた。いつも、何かが足りないと感じていた。

彼女の名はキャロル。

ひとりの女の子がいた。
地方都市、ハーシェルシティの裕福な家に生まれ、ミュージシャンになりたいと思っていたが、誰にも理解されずにいた。世界でいちばん孤独だと思っていた。

彼女の名はチューズデイ。

ふたりは、偶然出会った。歌わずにいられなかった。音を出さずにいられなかった。ふたりなら、それができる気がした。ふたりは、こんな時代にほんのささやかな波風を立てるだろう。

そしてそれは、いつしか大きな波へと変わっていく───

キャロル&チューズデイ
http://caroleandtuesday.com/

もっと光を! アイデアと“夢のエネルギー”で画面の牢獄から抜け出した電子ゲーム『大脱走』

REVIEW

GAME

2018.11.16 FRI

ゲームがデータとして供給されるようになった現代から、遡ることおよそ40年の昔。当時、ゲームとはソフトでありハードであり、単一の“モノ”を指していた。

『電子ゲーム』。この80年代を代表するアイコンを単なる懐古趣味ではなく、ゲームが形を持たなくなった時代の崇敬すべきフェティッシュとして見直していくのが本連載の趣旨である。

日本の子供たちがこれまでになかった新しいおもちゃ、電子ゲームに熱狂していた1980年前後。しかし、視野を広げてみればこの時期は1978年のイラン革命を発端にした原油価格の上昇と供給危機、いわゆる第2次オイルショックの時期と重なる。そうして1980年にはNEDO(新エネルギー総合開発機構)が創設され、太陽光エネルギーに注目が集まっていた……。

そんなエネルギー情勢の中で1982年に登場したのが、バンダイのLCDソーラーパワーシリーズの電子ゲーム『大脱走』である。

『大脱走』(バンダイ/5400円 1982年)

「電子ゲームにソーラーパネルを使用したのは、バンダイのLCDソーラーパワーシリーズが初めてだと思います。電池が無用である代わりに強い光を当てていないと遊べず、つまり部屋の中でゴロゴロ寝転がりがら遊ぶことができないというデメリットもありました。しかし、光に当てれば電気が生まれ、ゲームが出来るという科学実験を思わせる仕組みは、当時の子供達の心を捉えたものです。また、同シリーズはソーラーパワーだけでなく、2画面構成になっていることも特徴。なかでもこの『大脱走』は場面転換が秀逸で、私が特に気に入っている電子ゲームの一つです」

そう語るのは、電子ゲームに詳しく、任天堂研究家・コレクターとしても知られる山崎功氏である。

蛍光管表示(FL)式ゲームは電池の消耗が激しく、ACアダプタまで買ってもらえなかった子供達を泣かせた。他方、電池の持ちはよかった液晶式でもボタン電池は高価であり、電池代はやはりバカにできなかった。100円均一がまだ登場していない当時、子供にとって(大人にとっても)電池は消耗品にしてはなかなかの値段がするものであったのだ。

また、視点をエネルギー情勢に戻せば“未来のエネルギー”ともてはやされた原子力発電が、1979年のスリーマイル島原子力発電所事故により大きくその存在が揺らいでいた、そんな時代の話である。「太陽にさえ当てればゲームができる」。この“夢のエネルギー”のわかりやすい実用化に、子供達の興味が注がれたことは想像に難くない。

なお、このゲームは「ソーラーパワー」を謳ってはいるが、室内灯でも条件を満たせば遊ぶことはできた。しかし、発電量の少なさ故、入力の度に画面表示が薄くなり、音も心もとないものになるなどのトラブルはつきもの。快適に遊ぶためにはやはり太陽光のあたる外で遊びたい。そこで携帯性を高め、また最も弱い部分である画面とソーラパネルの保護を目的にしたのだろう。本体は、2つに折りたためるようになっている。小さく折りたたんだものを展開すると、すごい能力を発揮する。このスパイのひみつ道具めいたギミックもまた子供たちにとっての魅力となっていた。

全く異なるゲーム性を持つ驚きの2パターン構成

さて、そのゲーム内容はというと、プレイヤーは囚人であり、看守の目をかいくぐって刑務所から脱走するというもの。通常、主人公は宇宙人や怪物と戦う善なるヒーローか、すくなくともハプニングに見舞われた無辜の存在であるがこのゲームでは自分が善人であるかどうかは疑わしい。同様のモチーフを持ったゲームは他にもあるが、いずれ、ピカレスク(悪漢)ロマンといった言葉もまだ知らない子供たちにとって、他のゲームにはない世界を感じさせるものであった。

ゲームはパターン1・牢の中ステージから始まる。プレイヤーは時折ドアを開けて様子を見にくる看守の目をかいくぐり、隠し持っていたノコギリで計3本ある鉄格子を順に切って外に脱出しなくてはならない。鉄格子は主人公が接触した状態で10回左ボタンを押すと切れるが、看守がドアをあけて中を見たときにはベットの位置につき、壁に貼ってある水着のポスターを見ているフリをしなければ1ミス、鉄格子は強制的に3本に戻る。

このゲームの世界では、脱獄の計画、すなわち鉄格子を意識している様子を見咎められないことが重要なはずであり、であれば主人公がベッドで寝たふりをする描画があれば十分なことになる。なのに、あえて「水着のポスター」を登場させる(子供向けゲームとしては)“ダーティー”な演出に、思わずニヤリとさせられる。

そんなこんなで、計3本の鉄格子を無事、切り落とせば次のパターンに進むことになる。

鉄格子を破った窓を抜けるとそこは第2のパターン・刑務所の壁の外だ。無数の警察犬が襲ってくる上に警官が壁の上から身を乗り出して銃を撃ちまくってくる。(警察犬、警官は説明書の表記通り。「看守では?」などの疑問はさておこう)

看守が見ているあいだは大人しくし、隙を見ては連打で鉄格子を切る。この「静と動」で成り立っていたパターン1とは違い、ひたすら「動」が要求されるのが、パターン2の特徴となっている。そうして画面左に時折やってくる仲間のトラックに乗ればまんまと脱出成功、500点のボーナスが入りまたパターン1に戻る……という流れである。

The Great Escape。単一画面ゲームからの、大いなる脱走

このように、『大脱走』は刑務所の内と外を舞台に展開するアクションゲームであるが、現在の携帯ハード機のように、画面はドットで構成されているわけではないのでその描画は不自由なもの。白(というか透明)黒の液晶画面のなかであらかじめいくつか用意したキャラの動きを描写する単純なパターンを点滅させるしかない。

そんな制約のなか、牢のステージのキャラクターと背景の一部を表示するための液晶画面、刑務所外のキャラクターと背景の一部を表示させるための液晶画面。この2枚の透明な液晶のパネルを重ねることで、1画面でありながら、バラエティに富んだキャラの動き、ゲーム性をもたらすことが可能になっている。

さらに、画面の再奥にプリントによって描かれた背景の使い方、そのアイデアの秀逸さにも注目しておきたい。牢獄のシーンではポスターが貼られた部屋の右壁の役割を果たしていた部分が、外のシーンでは脱走の際に使ったのであろうロープが上から垂れ下がった外壁として使われている。また、牢の鉄格子を支えていた左壁の上端は、下部に植え込みを配置することで今度は刑務所の壁の外を走る道路のカーブを描き出しているのだ。

変えることのできない絵でしかない背景が、液晶画面で描画を重ねて早変わりの舞台装置の役目を見事に果たす。当時のハイテクから、アイデア勝負のローテクまで。双方が詰まったモノとしての魅力に溢れる存在であることがお判りいただけただろうか。

電池の消耗を気にせざるを得ず、ステージ構成は1パターンのみで複雑な演出、場面転換ができない。そんな当時の電子ゲームの限界、いや、牢獄からまさに大脱走を果たしたのがこのゲーム『大脱走』なのである。

文:のび@びた
撮影:さとうひろき

<監修>
山崎 功(やまざき いさお)
任天堂研究家・コレクター、電子ゲーム・レトロゲーム好き。「懐かしの電子ゲーム大博覧会」「任天堂コンプリートガイド」など多数の著書あり。
https://twitter.com/yamazaki_isao
http://happy-today.org/nintendo/

建築・探索・戦闘,壮大な工場都市を築き上げる『Satisfactory』一人称視点のオープンワールドゲーム

NEWS

GAME

2019.03.24 SUN

一人称視点のオープンワールドゲーム『Satisfactory』。Coffee Stain Studiosが開発を手がける本作のアーリーアクセスがEPIC Gamesにて開始された。

『Satisfactory』にてプレイヤーは、FICSIT社のエンジニアとして、謎の計画Project Assemblyを遂行するために、未知の世界で探索や戦闘を行いながら工場を作り、価値があるものを生産していく。

生産機械を建て、様々な組み合わせができる生産ラインをスムーズに動くよう整理していくのだが、電力の管理などもプレイヤーの仕事となっている。安定した生産ラインが完成したら、流れを自動化することも可能だ。こうして作業効率を上げ、生産を拡大していく。

生産の拡大を進めていくと、特殊素材などが必要となってくるのだが、そういう時は惑星を探索し、エイリアンと戦いアイテムを奪い取る。

建築・探索・戦闘と、様々な要素が詰め込まれた本作は、時間を忘れてゲームの世界に入り浸ってしまいそうさタイトルだ。

EPIC Games Satisfactory
https://www.epicgames.com/store/en-US/product/satisfactory/home