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Oculus Goを堪能できるゲーム5選 ── まったり遊ぶ釣りゲームから混乱必至のメタVRゲームまで

REVIEW

GAME

2018.08.24 FRI

「VR元年」と呼ばれた2016年以降、さまざまなヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)やコンテンツが登場し、シーンを盛り上げている。そんななか最近注目されているのは、PCやスマホに接続せずとも、単体でVRコンテンツが楽しめる「一体型VRヘッドセット」。

なかでも、今年5月に発売されたOculus Goは、32GBモデルが2万3,800円と、他と比べて低価格で購入できるのが魅力的だ。高音質スピーカーの搭載や操作のシンプルさなどデバイス自体の特徴は、すでに報じられているので置いておくとして、気になるのは「楽しいゲームが遊べるか」だろう。

Oculus Goを購入して、さっそくいくつかのゲームを試してみたところ、幸運にも「面白かった」「やってよかった」と思える作品に出合えた。今回は、Oculus Go購入者にぜひ遊んでほしいゲーム5選をご紹介したい。

Bait!

Oculus Goに限らずHMD購入直後は、できるだけVRっぽいコンテンツを体験しようと臨場感ある作品を求めたが、それは同時に「VR酔い」との戦いになる。ジェットコースターのような動きの激しいコンテンツを体験した際は、たしかに革新性を感じるのだが、一方で乗り物酔いしやすい体質の筆者は、「気持ち悪くなるから、積極的には遊べないな……」とも思ってしまった。

そうした意味で、自然のなかでまったりと釣りを楽しむ『Bait!』は、万人にオススメできる作品である。周りを見渡す自由はありつつ、固定された場所からの視点となるため、意図せぬ視点移動でVR酔いを引き起こすことはない。

ゲームの内容は、経営難の水族館で働くプレイヤーが、展示用に珍しい魚を釣るというもの。日本語対応はないものの、特定の種類や大きさの魚を釣ることが簡単な英語で指示され、達成後には次の指示が出されるため、何をすればいいのか悩むことはないだろう。

ストーリーを進めると、釣りが行えるスポットも増えていく。カラッと晴れた青空が気持ちよい「OCEAN LAKE」や木漏れ日が幻想的な「SHANDY SWAMP」、秋の紅葉を思わせる「CHERRY FALLS」、洞窟の中で珍しい魚が釣れる「SECRET SANCTUARY」など、雰囲気が異なるスポットを用意。それぞれ釣れる種類が違うので、狙っている魚が釣れないようなら場所を変えてみよう。

釣りの方法も簡単だ。ポイントを決めて釣り針を投げ込んだ後、「!」のマークが出たタイミングで、釣り竿を引き上げたらヒット。あとは魚影の上に表示されるメーターが最大まで上がらないよう注意しながら、リールを巻いていくと釣り上げることができる。魚が抵抗する際にリールを巻くとメーターが溜まってしまうので、様子を見ながらリールを緩めることも必要だ。

メインストーリーは、5〜6時間あればクリアできる。その後のやりこみ要素としては、ゲームに登場する魚を、すべて釣り上げることが目的になるだろう。

なお、本作品は無料で遊べるのもうれしいところ。Oculus Goでゲームを楽しみたいなら、まずはBait!をダウンロードしてみよう。

Bait!
https://www.oculus.com/experiences/go/967457083325115/

Land’s End

VRの醍醐味のひとつに「世界観に没入すること」が挙げられる。360度どこを見回しても途切れることのない映像が没入感を生み、まさにこのゲームの世界に入り込んでいる感覚を味わうことができる。

美しい風景を眺めながら、幻想的な世界にひたりたいなら、『Land’s End』を勧めたい。ジャンルはパズルゲームだが、穏やかな波打ち際や朽ち果てている遺跡を見ることに特化した、いわゆる「雰囲気ゲー」と言っていいだろう。

ステージは全部で5つ。海に囲まれた孤島や吹雪が吹き荒れる雪山、不思議な遺跡が作られた砂漠が舞台で、言葉で示されるものは何もないが、どこかさびしさを感じる風景ばかり。パズルそっち向けでただただ風景を眺めるのもオススメだ。不思議と癒やされるような気がする。

パズル要素としては、あちこちにある石版に描かれた点を、一筆書きに結ぶことで、先に進む道が切り開ける。道中では、念力で石版を移動することでパズルを解けるようになるといった特殊なギミックもあるが、総じて難易度は高くない。謎解きが苦手な人でも、そこまで苦労することはないだろう。

特徴的なのが、コントローラーを使わず、目線を使った操作法。移動はもちろん、パズルを解く際のアクションも、目線を動かすことで行う。別のHMDにも対応しているゲームだが、Oculus Goと特に相性が抜群だと感じた。というのも、PCと接続しない一体型ヘッドセットだからこそ、ケーブルを巻き込むなどの心配をせず、存分に見回すことができる。

実はオプション的にコントローラーでも視点移動できなくはないのだが、ぜひとも目線だけで操作してほしい。辺りを見回しているうちに、このゲームの世界に本当に生きているような実在感が得られるはずだ。

Land’s End
https://www.oculus.com/experiences/go/940410229366998/

Racket Fury

一体型ヘッドセットとの相性が良いといえば、プレイヤーが激しく動くスポーツゲームも恩恵を受けるコンテンツだろう。コントローラーをラケットのように使い、直感型の操作で楽しめる卓球ゲーム『Racket Fury』もそのひとつ。

「宇宙空間に浮かぶ卓球台を挟み、向かい合ったロボット2体が卓球で勝負する」と冗談のような舞台設定だが、モーションキャプチャーでプロ選手のフォームを再現しており、決してバカにできない本格的な卓球ゲームに仕上がっている。事実、対戦相手の動きはリアルな卓球選手そのもので、ラリーを続けているうちに、球を打ち返している自分もうまいのでは? と錯覚するほど。

1ゲーム10点先取で、2ゲーム取れば試合に勝利できる。勝てば、より強い対戦相手を選べるようになるのだが、難易度は全体的に高い。中盤以降は相手のミスも減り、非常にスピードのある球を打ってくるので、勝利するのにだいぶ苦労するはずだ。

もちろん座ったままでもできるのだが、オススメは立った状態でのプレイ。周囲に物がないか十分に注意しながら、実際に卓球をするつもりで遊んでほしい。白熱した試合の後は、それなりの運動量になっていることだろう。

Racket Fury: Table Tennis VR
https://www.oculus.com/experiences/app/1515064735229728/

Drop Dead

プレイヤーの疲労度を考慮しているのか、VRゲームは軽めの作品が多いように感じる。もちろん手軽に遊べることはよいことだが、たまには本格的で重厚なストーリーを楽しみたいと思うのは、ゲーマーの性だろうか。

VRでもボリューム満点のゲームを遊びたい人にオススメなのが、ゾンビシューティングゲーム『Drop Dead』。ゾンビと聞くと、VRによくあるホラーを想像するかもしれない。「ホラーゲームはちょっと……」という方も、安心してほしい。本作品はホラーというより、アクションに重点を置いた作品である。

『ハウス・オブ・ザ・デッド』のように、ゲームセンターでよく見るガンシューティングといえば、想像がつきやすいだろうか。ゲームの流れは、画面上に現れたゾンビたちを銃で一掃すると、次の場面に自動的に移動し、またゾンビを倒すのを繰り返す。ある程度ゾンビを倒すとステージクリアになり、次のステージに行くことが可能だ。ゲーム性を担保しつつ、短い時間でも遊べるようになっている。

VR酔いに十分考慮した作りだが、それでも酔いやすい人は「コンフォートモード」をオンにするのがよいだろう。まばたきのような演出で移動を省き、次の場面に行くことができるので、アクションに専念することができる。最初は通常モードで遊んでみて、もし気分が悪くなるようなら、このモードを試してほしい。

Drop Dead
https://www.oculus.com/experiences/go/827294127398133/

virtual virtual reality

ユーザーレビューをどこまで信じるかは人それぞれだが、記事を執筆している2018年8月時点で、700件近い評価のうち、86%が最高評価にしている作品を気にならないと言ったら嘘になる。『Virtual Virtual Reality』は、一風変わったコンセプトが幅広くウケているアドベンチャーゲームだ。

物語の舞台は、人工知能(AI)の顧客相手に、人間が労働を行う皮肉めいた世界。近年では「AIに仕事が奪われるのでは?」と危機感をあおる記事も目にするが、本作品はさらに先にいくようなブラックな世界観である。

おもしろいことに、本作のコンセプトは、VRの中でVRを体験することにある。たとえば、依頼を受けた際、ゲーム内でVRデバイスが渡される。プレイヤーはそれを装着することで仕事場に移動できるのだが、その仕事場でもVRデバイスが置かれていて、さらに装着することが可能。

「VRの中のVR」「VRの中のVRの中のVR」あたりまでは理解できるが、それ以上となると頭の中が混乱してくる。もとより、このゲームを遊ぶためにOculus Goを装着すること自体もおかしく感じてくるのだ。

ちなみに依頼される仕事の内容は、焼き立てのトースターにバターを塗ったり、庭で育てられた花に水をやったりと一見簡単なものばかりだが、AIを満足させるのは難しく……。ここまでは単純作業を行うミニゲーム集のように感じるが、とある存在と接触することにより、意外な展開を迎える。

この世界に隠された秘密とは? プレイヤーに真実を伝えようとする存在の正体とは? ぜひプレイしてたしかめてほしい。

Virtual Virtual Reality
https://www.oculus.com/experiences/go/1389161184521528/

ひと通り試して感じたのは、Oculus Goではプレイヤーの動きに制限がないため、余計なストレスを感じずに遊べるということ。今まで体験したHMDは有線のため、ケーブルを意識して遊ばざるをえず、なによりセットアップ自体も面倒だった。Oculus Goでは、その問題が解消されているのが素晴らしい。

正直なところ、デバイスのスペック的には、本格的なゲームを楽しむというより、映像を観ることに特化しているように感じた。しかし、今回紹介したゲームはいずれもOculus Goの特徴を存分に味わえる作品である。購入した際は、ぜひこれらのゲームをプレイしてみてほしい。

文:杉山大祐 / ノオト

VRの中のVRの中のVRの中の… ── Oculusだからこそ実現したメタ構造アドベンチャー『Virtual Virtual Reality』

REVIEW

GAME

2018.08.31 FRI

AIの進歩が目まぐるしい。将棋AIが初めてプロ棋士に勝利したのは2013年。以降も進化を続け、2017年には将棋界の最高位とされる名人まで倒してしまった。AIが勝利するのは10年は先になるだろうと見られていた囲碁でも、トップ棋士に勝利している。最近では、より素早い処理を求められる『スタークラフト』などのコンピューターゲームの対人戦の、研究も進められているようだ。

一方、AIは我々にとってかなり身近になっている。iPhoneのSiriに明日の天気やグルメ情報を聞くことに慣れ、ルンバが部屋の状況に応じて効率的に掃除する姿を不思議と思わなくなった。

AIが凄まじい進化を遂げ、身近な存在になった結果、「AIが人間の仕事を奪う」と危機感をあおる記事や書籍も目にするようになった。たしかにこのまま進化が続けば、現在人間が行う仕事がAIに取って代わられる未来も、そう遠くないのかもしれない。

『Virtual Virtual Reality』は、労働のほとんどをAIがこなす世界で、数少ない人間の労働者として働くという設定のゲームだ。舞台は、人間が行うほうがよいと判断された仕事をAIが提供するシステム「Activitude」。人間労働者として登録されたプレイヤーが、顧客となるAIから指示を受け、作業を行うところから物語が始まる。

VRの中でVRヘッドセットを被る
メタ的で新感覚なゲーム体験

本作品で目を引くのは、VRの中でVRを体験するというメタな構造。例えば、プレイヤーに仕事の依頼が来ると、VRヘッドセットが渡される。それを被ることで仕事場に向かうことができるのだが、そもそもこのゲームをプレイするためにOculus Goを被ったのに、ゲーム内でもヘッドセットを被るというのは、不思議な感覚だ。

そして、ヘッドセットを被って向かった仕事場では、さらに別の場所へ移動できるヘッドセットが置かれていることも。ヘッドセットを被って移動を繰り返すたびに「ヴァーチャルの中のヴァーチャルの中のヴァーチャルの中の…」と重層構造が続き、現在地がどこなのかわからなくなってくる。

ゲームを一時中断し、Oculus Goを脱いだ後もまだヴァーチャルな世界にいるような感覚に陥る……というのは大げさだが、ゲームを中断しているのに、現実がゲームの中の世界と地続きになっているような、なんとも言えない感覚になることだろう。

AIとバーチャルリアリティが実現した理想郷とその裏側

本作でAIから依頼される仕事は、トーストにバターを塗る作業、花への水やりといったものから、西部劇を連想させる回転草を風で転がすといったヘンテコなものまで、さまざま。

そして、仕事場はピンクを基調としたキッチンだったり、たくさんの植物が植えられたのどかな庭園だったりとポップな印象だ。AIに仕事を奪われた世界をディストピアのように思う人も少なくないが、ゲーム内では「AIに指示されながら、のんびり仕事をこなす世界も悪くないかも」と思わせるユートピアな世界が広がっている。(しかし、作業後には正確性を欠くことをAIから酷評されるため、その思いはすぐに失われるのだが……)

さらに、浜辺でただただ夕焼けや日没を眺める作業を依頼され、「仕事とは一体なんだろう?」と考えさせられる場面も。仕事に疲れた現代人への皮肉なのだろうか……。

ここまでであれば、職業体験が楽しめるVRゲーム『Job Simulator』を思い起こすかもしれないが、本作はそれとは一線を画す。というのも、ひと通りの仕事を体験した後、人間労働ユニオンなる存在から、あるアイテムを渡されるのだ。

このアイテムは、家具や看板などのActivitude内のさまざまなオブジェクトを吸い込むことができるほか、オブジェクトの復元も可能。そして、仕事場の壁を吸い込んだ際には、ダークな雰囲気のActivitudeの裏側に行くこともできるのだ。

ここからは単なる職業体験ゲームではなく、Activitudeの中枢部へ行き、彼らの目的を探ることが目標となる。もちろん、これまでプレイヤーに仕事を提供していたActivitudeのAIたちも黙っていない。プレイヤーを元の人間労働者に戻そうと躍起になって追ってくるのだ。

彼らの目をかいくぐり、真相を見つけられるかはプレイヤー次第。1000円未満で甲奴湯できるコンテンツとは思えないストーリーと世界観に驚かされること間違いなしだろう。

文:杉山大祐/ノオト

Virtual Virtual Reality
https://www.oculus.com/experiences/go/1389161184521528/

伝わる恐怖!スカンジナビアの民間伝承から触発アドベンチャーホラー『Vaesen』がもたらす新たな体験

NEWS

GAME

2018.09.26 WED

スウェーデンのDimfrost Studioが開発中のタイトル『Vaesen』は、スウェーデンの森を探索する小さな妖精が主人公の、アドベンチャーゲーム。このゲームでは、そこにプラスしてスカンジナビアの民間伝承から触発されたホラー要素が加わっている。

小さな妖精にとって、森には多くの危険が潜んでいる。波や蛇なども、小さな体には大きな弊害となるのだが、それだけではなく海には怪物が潜んでいるのだ。民間伝承に登場する恐ろしい生き物をゲームへと落とし込んでいる。

このゲームは、北欧の民俗物語に精通している人にとっては記憶の片隅を揺さぶられるようなどこか懐かしさを感じる体験に、他の人にとっては興味深い新たな体験となる。

時折現れる、恐ろしい生物(ボス)を小さな体で倒しながら生き延びていくこのゲームは、わずか3人という少人数で作られているようだ。

発売時期はまだ決まっていないようだが、PCといくつかのコンソール機向けに2019年のリリースを目指している。新たな続報が公開されたらまた紹介したいと思う。

Dimfrost Studio
http://dimfroststudio.com/vaesen/

Twitter
https://twitter.com/dimfroststudio?lang=sv